エッセイ『不倫の恋』

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  ・・というタイトルを見て、今日ここを訪れた方はほぼ全員間違いなく「エッセイを読む場合はこちら」をクリックし、この文章を見ていることと思われる。
 
 これが、エッセイ『戦艦大和の悲劇』だとか、エッセイ『嗚呼、山本五十六』だとかになると、そもそも若い世代の方には「やまもとごじゅうろくって誰だ?」と無視される可能性大であり、エッセイ『高速球面調和関数変換アルゴリズムな日々』とかになると、ああ、自己満足オタッキーエッセイね、とこれまたパスされる可能性大である。
 
 人様に読んでいただくためには、まずは、タブをクリックさせなければならない。
 そのためには、人様が思わず読んでみたくなる、人を惹きつけるエッセイのタイトルをつけねばなるまい。
 ひっそりと運営するつもりが、いざ始めてみると、やはり多くの人に見てもらいたい気持ちも生まれてきたブログ。
 そうだとすれば、そもそもブログに立ち寄ってくださる人をまずは増やすのが先決かと思われる。

 その点からすると『定点観測』などという色気も素っ気もないブログタイトルはまったくいただけない。
 検索エンジンに『定点観測』と打ち込む人は、ネット人口多しといえども、年に何人もいないと思われるからだ。

 ここはひとつ『人妻の告白日記』(確かに私は人妻だ!)とか『熟女の深夜の手慰み』(確かに私は、深夜にぱちぱちキーを打っている!)とかいうブログタイトルにし、「人妻が大胆に脱ぐ」とか「熟女がすべてを忘れて自分を慰める・・・」とかいうブログ説明を付せば(たしかに大胆に「心」の衣を脱ぎすてて書いているつもりだし、ここ数日の私は他のすべてを放棄して自分の慰めとして書いているので、説明にウソはないはずだ)少なくとも、検索エンジンにヒットして通りすがりに立ち寄る人は、激増するに違いない。

 しかし、クリックした瞬間、彼らの期待するものとは全く違うページであることは一目瞭然であることから、彼らは即座にブラウザの戻るボタンを押し、検索リストの次なるURLをクリックする作業を続けることになろう。
 だが、そういう彼らにしてからが、エッセイタイトルに『不倫の恋』とあれば、とりあえず、先を期待して、エッセイタブをクリックすることだろう。

 説明が、長くなった。
 つまり要するに、この手のタイトルは、そういう目的の人にも、そういう目的ではない人にも、とりあえず、「ちょっと見てみようか」という興味を沸かせるのだということを言いたかったのだ。
 
 私個人の好みから言えば、「不倫の恋」などという、今日すでに、散々ぱら使い回され手垢まみれになった言葉をエッセイのタイトルに用いるのは全く本意ではない。どうせ書くならいっそストレートに「情交」くらいのタイトルでいきたい。
  だが、世の中には、やはり世間受けというか、世間標準というか、無難な線というものがある。自分の主張をゴリ押ししても、一般受けは期待できないのだ。

 というのも、私は、この世の中で「エッチする」という言葉ほど忌み嫌う言葉はないのだが、若い方ならいざしらず、同世代以上の人間、特に男性が「エッチする」などと言っているのを聞くと、それだけで、もう全パス宣言したくなり、「ねえ、エッチしない?」などと誘われようものなら(ってそういう誘いを受けることがあるのか?という実現可能性の話はさておき)「一人でどうぞ」と即答しようと思っているのだが、こういうことをとある年上の男性に話してみたら、「そう?そういうのって、ちょっとこだわりすぎじゃないの?」と一蹴され、金輪際、コイツの誘いになんか乗るもんか、と誘われてもいないうちから決意を固くしたからである。

 だが、ベッドへのお誘いに頷くか否かは私に主導権があるのだとしても、エッセイへのお誘いに頷かせるか否かは私に主導権はない。
 みなが「エッチする」で構わないというのなら、そんなところにこだわってみても仕方がないではないか。

 そこで、「情交」というしっぽりとしたタイトルを諦め、「不倫の恋」とタイトルを立ててみたのだが、タイトルの能書きを書いただけで、予定された紙面がつきた(という言い草は、いささかの専門知識を要する雑誌記事などで、より深い分析が書けないときに、さも紙面の制限のせいであるように見せかけるライターの常套句)。

 「不倫の恋」の中身を読みたい方は、検索エンジンに「不倫の恋」を入力し、そちらをご参照ください。
 読みきれないほどの「不倫の恋」がありますので、徹夜しないよう、くれぐれもお気をつけいただきたい、と思います。


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by law_school2006 | 2006-08-20 22:43
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