エッセイ『深夜小話』

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 深夜のおしゃべりには、やはり、軽い話題が似合う。
 だから、今夜は、つらつらと、軽いおしゃべりを書いてみよう。

 いかにハンドルがlawschoolだからといって、そして、ブログへのアクセス解析(の見方と意味がイマイチ分かんないんだけど)によれば、「ロースクール」は、検索ワードランキングの検索ワード別アクセス数で、なぜか第3位の「不倫」を上回り、堂々の2位を獲得しているとしても、法科大学院の今後の展望について、夜中にひとくさり語ってみせようというような、野暮なことはいたしません。
 
 ちなみに、ダントツ1位は「写真」。
 ブログ世界で一億三千万総写真家現象が進んでいる証左でありますね。
 そして、ついでに、4位は「未亡人 セックス」
 おい、おい、いったい、どこのどいつよ。 ご丁寧にスペースいれて、「未亡人のセックス」に絞り込み検索かけてるヤツはさ~。

 あとは、「処女」とか「性の不一致」とか。
 私が書いてるはずの「エッセイ」は「千住真理子」と並んで検索数1件の最下位。
 う~ん、かなり不本意。
 でも、まあ、このブログはphoto&essay。「写真」で検索にヒットすれば、よしとしましょう。
 
 で、このところ「お写真が素敵」と各方面から褒めていただくので、写真の撮影データを文末に置いてみました。
 もっとも、撮影者の写真家先生に「あのお、お写真のデータを載せたいのですが」と申し出たところ「見る人には、あまりデータは関係ないのですけどね。ははは。」と軽くいなされそうになったので、「いいえ、やはり書いておいた方が、お写真に箔がつきます。」と下世話な理屈で食い下がり、私にはほぼ意味が分からない、カタカナと数字とアルファベットの羅列をエッセイ文末に並べてみたら、いかにも本格的な感じがしているのは、私の一人合点でせふか?
 
 「ブログ見たよ~。素敵な港町を歩いた気分」とメールくれたのは、学生時代の友。
 「でもね、 私が一番、読んでみたいなぁと思った一編は、我が家のセキュリティーレベルではブロックされる」
 
 は?セキュリティブロック?それってもしかして『不倫の恋』??
 
 「そうなの。3、4回クリックしたんだけどこんな表示が出る」

 要求した Web ページには、McAfee Privacy Service のコンテンツ フィルタリング技術により不適切とみなされたコンテンツが含まれています。このページは McAfee Privacy Service によってログ記録され、ブロックされました。このページが間違いでブロックされている場合は、このページを 「常に許可する」 リストへ追加するようMcAfee Privacy Service 管理者に依頼してください 

 彼女の家のパソコンはご家族共用。 パソコンのセキュリティ管理は、機械屋の旦那サンの一手に握るところ。
 
 外で働く妻と、高校生のひとり息子。不倫サイトにアダルトサイト。

 なるほど、旦那サンとしては、万全のブロック体制で臨みたいわけですね。

 「わかった、それならメールに貼り付けて送ってあげるよ」
 「うん、職場でアクセスしてみて、それでもダメならお願い」

 彼女の職場は某県の公立学校。職場のネット環境には当然、某県教育委員会ファイアウォールというフィルタリングがかかっている。

 おっつけ彼女からメールが来た。
 「読めた。思うにうちのセキュリティブロックは愚かにも、『人妻が大胆に脱ぐ』とか『熟女がすべてを忘れて自分を慰める・・・』とかいう単語に、文脈関係なく反応しているんだわ。」
 
 ああ、なるほど。キーワードね。

 「こういうコンテンツを売りにしたサイトに、高校生の息子がアクセスしないようにという親心なんだろうけど・・・」

 なんだろうけど?

 「その手のサイトにこういう文句が並びがちであることを、どうして知ってるの??」

 あははは。自分が利用するときは、もちろんブロック外すのよ。
 
 さて、そういうわけで、このブログも教育委員会のお墨つきを頂戴したので、今後も品よく参ります。
 で、品よく、というと私がいつも思い出すのは、子どもが小さかった頃に住んでいた郊外のマンションでの品のいいママさんのこと。
 もちろん、銀座のママさんではありません。3歳とゼロ歳の女の子2人のママさんです。
 
 Tシャツにジーンズで、あんまりお上品とはいえない私と異なり、おっとりはんなり色白で、いつもヒラリとしたブラウスにふわりとしたスカートのお上品な彼女。
 あるとき、いつものように子どもを遊ばせながら、数人の母親たちがしゃべる輪の中に彼女もいた。
 子どものオムツ取替えの話になった。
 
 ある男の子の母親が言った。

 「男の子のオムツ取り替えるときってオチンチンを押さえてないと、うっかりするとお小水ひっかけられちゃうのよね~」

 「へ~、そうなんだ~」

 私が言った。

 「そう、オムツ開けたとたん、ぴゅ~ってされちゃうことがある。lawさんのところ女の子だけだから、分からないでしょう」

 男の子の母親が言った。

 「うん。私のきょうだいも妹だけだったしね」

 そういう私たちの会話を聞いていたお上品なママさんが、話に入ってきた。

 「まあ、そうなのね。私も女の子だけだから、小さい男の子のオチンチンはよく知らないわ」

 この言葉に、ピンと来た。 彼女が「オチンチン」と言ったことにではない。
 お上品な彼女が「オチンチン」と言ったからといって、子持ちにとって、子どもの「オチンチン」は子どもの「おかお」とまったく同じレベルの言語だ。

  私が反応したのは、そこじゃない。『小さい男の子』だ。
  私はすかさずまぜっかえした。
 
 「そうよね~。『大きい男の子』のオチンチンならよく知ってるんでしょうけどね~。」

 そのときの彼女の慌てぶりは、今思い出してもおかしい。
 そんなに慌てなくてもよいはずだが、きっと図星だったのだろう。人は意図して言う言葉ではなく、意図せずして言う言葉の端に、案外本音を漏らしている。

  まぜっかえされた瞬間のあまりの慌てように、彼女の脳裏にまざまざと浮かんだのであろう映像までもが、見える気がして、私はますますおかしくなった。
 実に人が悪い。


 マミヤRB67 65mm f4.5 T-MAX400
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by law_school2006 | 2006-08-29 02:16
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